随想の細道

日常の感動を感ずるままに綴っています。よろしければ、ご覧ください。

2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)もみぢ葉は枝を離れて浮けるがに見ゆそよりともせばひと葉もとまらじ 宇都野 研 もみじの葉っぱは枝を離れて浮いているようだが、少しの風にでも流されてゆく、といった微妙なところを詠まれたのでしょうか・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)このごろの日ぐせの凪にちりもあへず疎(まばら)なる枝(え)にのこるもみぢ葉 宇都野 研 毎日、凪いでいるんでしょうね。 だから、もみじの葉っぱも散らずに残っている、というのでしょうか・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)さ夜ふけて釘打つ音す隣にて松を打つならん小さき松を 三ヶ島葭子 これは、よくは分からないのですが、新年を迎えるための松なのでしょうか・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)洗濯のなかばに友の文つけば急ぎ拭く手のなほ濡れをるも 三ヶ島葭子 どうなんでしょうか、それほどに心躍らせるとは、ひょっとしたら、友とは愛人なのでしょうか。

今日の一首

拙歌を一首秋祭り迎えて偲ぶ幼き日遊んでばかり怠けてばかり 藤本楠庭

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)昨夜(よべ)入れし炬燵のいまだあたたかし一夜帰らぬ君が小床に 三ヶ島葭子 ご主人の寝床なんでしょうか、裾を炬燵にかけてあるんですね。 それにしても、夜通し帰宅なさらないとは、穏やかではありませんね。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)注連(しめ)かざり春待つ街の竹の葉のはやからびたりこの木枯に 三ヶ島葭子 注連飾りに竹の葉が添えられているものなのかどうかは知らないのですが、初春とはいっても、その竹の葉が、すぐに干からびてしまうほどの木枯…

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)夕暮の峡(かひ)をスキーに下りつつかたみにまろぶ吾と吾妻と 大坪草二郎 大自然の中で、存分にスキーを楽しんでおられるご夫婦の様子が、目に浮かぶようですね。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)口つけて食(た)うべし雪はすがしけれかすかに杉の葉のにほひする 大坪草二郎 ゲレンデを離れておられるんでしょうね。 大自然の中で杉の木にまとわりついている雪か、枝の下あたりの雪でしょうか、食べてみるんですね。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)笑みまけてすべり来し妻は吾のへにたちまちまろぶ雪煙たてて ーースキー―ー 大坪草二郎 笑みまけて、というのがどういうことなのか分からないのですが、ご夫婦で楽しく過ごしておられるであろうことが伺えて、微笑ましい…

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)悟らせんみいつくしみは歌詠むを「頼む」としさえ言い出で給う 湯浅竜起 これは、教祖の、弟子を導くお教えです。

今日の一首

拙歌を一首一時間に二十ミリでも強き雨それ以上とはいかばかりかや 藤本楠庭

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)無限なる無心の境地ひた求めて難きを知らばおしえおやに依れ 井上一二 これは、宗教家の求道の道を詠まれたものです。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)つけ捨てし野火の烟(けむり)のあかあかと見えゆく頃ぞ山はかなしき 尾上紫舟 よくわかりませんが、野火をつけ捨てにしてはいけないと思うのですが。 残念ながら、状況がよく分かりません・・・・・。 ひょっとしたら、…

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)雪ふりて寒きこの日の明(あか)くなり暗くなりつつ一日くれたり 尾山篤二郎 雪が降って、空模様も明るくなったり、暗くなったりしながらの、寒い一日だったのでしょうね。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)城やぐら白くたかきに木枯の吹きすさびつつ夕づきにけり ーー大阪城ーー 尾山篤二郎 城の石垣を下から見上げているんでしょうね。ひょっとしたら櫓は現存しているものかもしれません。夕暮れを迎えていて、いかにも寒々と…

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)照りかげる硝子戸越しにきく風を木枯なりと思ひたるかな 尾山篤二郎 晴れたり曇ったりしているのでしょうか。 そうした日の光がガラス戸越しに感じられ、風の吹いているのも感じられる。 もう寒くもなってきているのでし…

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)つれだちて遊ぶ一日ぞ紀の海べ白良の浜の春きよき砂 宿(やど)りしはいづくと知らず父が来し戦(いくさ)さなかの白良の浜べ いまのわが齢の父とたどられて形見とぞ踏む白良の浜砂 まばゆくは照らぬ春日の満ちわたる白砂…

今日の一首

拙歌を一首中庭のそばの流しに未だ暑き秋の日差しのさんさんと照る 藤本楠庭

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞) 白浜海岸 窪田空穂「冬日ざし」より 蒼海の遠き望みて白まさご踏みてわが行く引かるる如く 白まさご踏めばやはらにもの深くかがよふ光目をふさがしむ 歩みとめてかがよふ砂にあぐらしぬいや真白くもいや広き浜 白き浜尽…

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)思はざるうるはしさ見る世にしあれや箱より出づるあまたの白桃(はくたう) よき物は乏しくて足る余りにもあるに惜しまるあまたの白桃 白桃と呼ぶは足らはず天地(あめつち)のちからあひ合ひて成りたる木(こ)の実 歌集…

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)竹薮のかたえに枇杷の花白し閑(しづか)さにつく時節(とき)は来にけり 岡 麓 静かな竹薮のそばに枇杷の白い花が咲いてる。 そういう季節が来たんだなあ・・・・・。 ということでしょうか・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)木枯のすさぶゆうべのくれゆきてきわめてうすき空のいろどり 岡 麓 木枯らしの吹いている夕暮れ時の、もう暮れかかっている空の、淡い色どりの美しさでしょうか・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)田のなかに稲扱きながらながむれば蔵王の山はすでに真白し 結城哀草果 田んぼの中で稲をこきながら、ふと見やれば、蔵王の山は、すでに雪を被いているんですねえ・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)夕照雨(ゆうでりあめ)はらはら光り輪(わ)のなかにわが里いれて虹たちにけり 結城哀草果 夕べの日照り雨に虹が立っているんですね。 その虹の輪の中に、我が里が入つている、と表現されたところが面白いですね。

今日の一首

拙歌を一首朝晩のだいぶ涼しくなりし今日カラッと晴れたる秋日和かな 藤本楠庭

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)秋さめの晴間をしみて桑をつむ畑にしげきこほろぎのこゑ 結城哀草果 蚕には沢山の桑の葉が必要なんでしょうねえ・・・・・。 だから、秋雨が降っていると困るんでしょう。 雨がやんで、コオロギが盛んに鳴いているくらい…

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)蚕を上蔟(あげ)ていとまもあらず稲刈りぬ一日一日と秋の忙(せは)しさ 結城哀草果 農業は、お忙しいんですねえ・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)妻と二人夜中に起きてしみじみと弱き蚕に桑くれにけり 結城哀草果 奥様と二人。蚕を飼っておられるんですね。 夜中に起きて桑を与えねばならないとは、ご苦労様ですね。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)桑畑の畝間(うねま)に秋の陽は照りてかそけきかもよ虫のなくこゑ 結城哀草果 かそかに虫の音が聞こえているんですねえ、秋晴れの桑畑に。