随想の細道

日常の感動を感ずるままに綴っています。よろしければ、ご覧ください。

2023-01-01から1年間の記事一覧

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)久方の天をもしのぐふじのねのあかぬけしきはかくてなりけり ーーー御殿場にてーーー 落合直文 壮麗な富士の真姿でしょうか・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)父君よ今朝は如何にと手をつきて問ふ子を見れば死なれざりけり 落合直文 お父様のご容体が良くないんですねえ。 子供が心配して見守ってくれている、それを思えば、父である自分は死ぬに死ねない・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)一つもて君を祝はむ一つもて親を祝はむ二もとある松 落合直文 最愛の女性と親を共に祝福する松なんですねえ・・・・・。

今日の一首

拙歌を一首法要のホテルの部屋のパノラマの窓に広がる瀬戸の内海 藤本楠庭

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)金鳳花咲きつづきたる野路ゆけば花見吾等に吹くよ春風 御木徳近 お花見の楽しさが伝わってくるようですね・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)さざれ水流れゆるめて映(うつ)したる野菊の花とふかく澄む空 谷 鼎 さざれ水の緩やかな流れに映っている野菊の花。 秋晴れなんでしょうね・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)縁までは吹き来(こ)ぬ風のあそぶらしこすもすの花うごくしづかに 谷 鼎 縁までは吹き込んでこない風も、こすもすの花はさ揺らせているんですねえ・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)木に残す柿の一つがこすもすの花をへだてて高くはあらず 谷 鼎 木守りの柿の一つがコスモスを隔てて見えるほど低いところにあるんでしょうね。 こんなところにも感動を覚えられるところが、素晴らしいんでしょうね・・・…

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)しじみ蝶庭にもつるるかすけさのしたしみやすし晴るる秋空 谷 鼎 しじみ蝶の舞っている静かな庭。 秋晴れなんですねえ・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞) 梅園ーーー久能山東照宮境内にて うすざむく頬(ほ)をかすめゆく春風に白梅(しらうめ)の花ななめに飛びぬ 枝ひくく咲きて香へる白梅の花顫(ふる)はしてこち風とほる 横臥せる梅の老木(おいき)やそのかげと重なり…

今日の一首

拙歌を一首法要の誠の上の引き出物これのお寿司のその旨きこと 藤本楠庭

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)まづしくも純(きよ)らに生きむ世のつねのむさぼりごころ吾は持たじゆめ 本居亮一 多くを望まず、貧しくも清らかに生きよう、というご決意ですね。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)小草履の鈴を鳴らしつつ幼な児が草ふむ春となりにけるかも 本居亮一 まだ、歩き始めたばかりの赤ちゃんが、小さな草履の鈴を鳴らしながら歩いている。 それも、陽気が良くなってきたからこそ、なんでしょうね。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)庭の上をはじめてあゆむみどり子が足どり危(あや)う紅草履して 本居亮一 紅草履して、が良く分からないのですが(紅ぞうり)らしいことに気がつきました。 赤ちゃんが初めて庭を歩く、紅ぞうりをはいて・・・・・。 足…

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)吾子が手に襦袢(じゅばん)の袖を片方(かたえ)づつ妹(いも)と通して心たぬしも 本居亮一 奥様のお手伝いをなさっておられるのでしょうね。 赤ちゃんに襦袢を着せるのを、奥様と片手づつ通してあげているという微笑ま…

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)ほのぼのと朝けの光さし入りぬ眠(ねむり)しづけき吾子が小床に 本居亮一 赤ちゃんが静かに眠っているんでしょうね。 そこへ朝日が差し込んでいる・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)大空の星のことごとあらはれて吾子生(あこあ)るる夜のいつくしきかも 本居亮一 いつくしき、とは、美しいということでしょうか。 満天の星なんでしょうね。お子様の生まれる夜は・・・・・。

今日の一首

拙歌を一首生かされて生きているとのお教えをまだまだ良くは分かっていない 藤本楠庭

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)妻をゐて海べの町にきたりけり人に見らるるやや淋しけれ 岩谷莫哀 奥様と離れ離れで、やはり、お寂しいんですね・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)こんがりと焼けてふくるる切餅の今にしてまた逝きし子思ほゆ 岩谷莫哀 おいしそうに焼けた切り餅を前にして思われるのは、やはり、亡くなられたお子さんのことなんですねえ・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)あかねさす昼はい寝ねつつ夜は覚めて物思ふ秋となりけるかな 岩谷莫哀 やはり、ご病気のようですね。 希望を持てたり、あるいは失望したり。 ご病気に苦しまれたのではないでしょうか・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)枕べに冬のうす日の照りかげり思ひくらして今日も過ぎつる 岩谷莫哀 ご病気なんでしょうか? あれこれと思いめぐらしておられるんですね・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)病室の窓より見ゆる冬木空照りつかげりつ日もすがらなる 岩谷莫哀 残念ながら、冬木空というのが良く分かりません。 冬木立ち、なら分かるんですが、どうして冬木空となさったのでしょうか? 冬木立の空、とおっしゃりた…

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)朝凪に来寄るさざ波わが立てる渚の砂に吸はれけるかも 岩谷莫哀 砂浜に立っておられるんでしょうね。 さざ波が、渚の砂に吸われてゆく。 なんて素敵な表現でしょうか・・・・・。

今日の一首

拙歌を一首自分では良かれと思い言うことも人の心を傷つけるらし 藤本楠庭

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)切髪の末のわらべの物ごころつくらむさまか何とはなけれど セイラー服ゆたかに裁(た)ちて物ごしの撓(たわ)やぐごとし今日より乙女か 宇都野 研 子の成長は素晴らしいものですね・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)をさな子は言(こと)としがたき心もてりすがしき眸(まみ)をただにかがやかす 宇都野 研 幼き子は、青雲の志を持っているんでしょうね。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)わがまへに立ちて物言ふをさな子やひたぶるにしも目をみはりをり 宇都野 研 お父さんの前に立ってものを言う幼子。 一生懸命に訴えているんでしょうね。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)吾れも古り妻も古りたりおとの子を育(はぐく)むべくはその乳足らず 宇都野 研 ご高齢出産なのでしょうか。 お母様のお乳が足りないんですねえ・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)ながらへむ命のすゑを思はめや見るにをさなく子のあはれなり 宇都野 研 お歳をとられてからのお子さんなのでしょうか。 ご自分の命を思い、まだ幼いお子さんの行く末を案じておられるのでしょうね。