随想の細道

日常の感動を感ずるままに綴っています。よろしければ、ご覧ください。

2024-01-01から1年間の記事一覧

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)雲過ぎし大利根川に川浪は日光を乗せて葭の洲に寄る 依田秋圃 雲も去って、日に輝いている大利根川の波は、岸辺の葦に打ち寄せている・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)なたね花夕べの明り尚留めて麦がそよげばともに揺れつつ 依田秋圃 菜種と麦がともにあるんですねえ・・・・・。 それらが、黄昏時に吹いているそよ風に、静かに揺れ合っている・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)のび出でし葦はまばらに音もなく風にゆれをり橋より見れば 長谷川銀作 橋から見える葦は、静かに風に揺れている・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)光さす空ともみえて遙かにしたたふる海か霞のうへに 長谷川銀作 空とも見えるんですねえ・・・・・。 遙かなる海が・・・・・。 霞が立ち込めているゆえに・・・・・。 どういった情景でしょうか・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)渚べにかげさす葦のみじかきによる川波の泡うす赤し 長谷川銀作 河口なんですねえ・・・・・。 短めの葦に波が打ち寄せてできる泡は、なぜか、薄赤い・・・・・。

今日の一首

拙歌を一首観桜の今年はできぬと思うたにゆくりなく観る満開の花 藤本楠庭

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)光なきもののしづけさ雨あとの曇りにしろく咲く栗の花 長谷川銀作 光なきもののしづけさ、というのが良く分からないのですが・・・・・。 雨あとの曇った状態のことを捉えておられるのでしょうか・・・・・。 それとも静…

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)端居して海の見ゆるをよろこびぬ老父母(おや)ます家に帰りたる朝 橋本春生 久々に帰郷して一夜明けた朝でしょうか・・・・・。 子供のころから見慣れている海を、縁側に出て見ていると、親元にいることのできる、つかの…

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)吾を待ち待ち給い得て言(こと)に出でず吾も言(こと)触れずかくて今日暮れぬ 橋本春生 待ち続けて再会できた今は、父母も吾も、ことさら言葉に出さずとも、また、言葉に出せば、なおさら別れがつらくなるから、今を喜…

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)玄海の黒潮の上に今をいて広きかも蒼きかも大わたの原 橋本春生 玄界灘の黒潮に舟をこぎだしているのでしょうか・・・・・。 その広く蒼き大海原に・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)和(やわ)らかき南の風のよき風に親子語らう縁あたたかく 橋本春生 久々に帰郷しての、年老いた両親との語らいは尽きるところがありません・・・・・。 南の風さえ、温かく迎えてくれているのです・・・・・幸せであるよ…

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)久にしてつのる親子が物語り今宵海の音の近うきこゆる 橋本春生 久々に帰郷しての親子の語らい・・・・・。 話は尽きません。 今度いつまた会えるのか・・・・・。

今日の一首

拙歌を一首剪定のなされていちょう貧相になるも萌黄の若葉の芽吹く 藤本楠庭

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)歯ともしき父と母との物語りかたみに聴きて夜を更かしたり 橋本春生 父母のなれそめの物語でしょうか・・・・・。 年老いたご両親との大切な時間・・・・・。 限りなく幸せな時間でしたでしょう・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)我に賜(た)ぶと小さき蜜柑をむきたまう老母(はは)の手の皺にまなこそむけつ 橋本春生 久しぶりに帰ってきた息子に、小さな蜜柑をむいてやる母君。 その手の皺に、すべてが籠っている・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)筍のよく生え出でし裏山を見すると老父(ちち)は先に出でたたす 橋本春生 筍の良く取れそうな裏山を、老いたる御父上は見せたいんでしょうね・・・・・暫くぶりに帰ってきた息子に・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)蓼なびく里川渡り老松の梢(うれ)見ゆるにぞいや急がるる 橋本春生 蓼(たで)がなびいている懐かしい故郷の川を渡り、馴染の老木の松が見えてくれば、いやがうえにも心が逸る・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)七十路の母と八十路の父訪うと五年(いつとせ)ぶりに見やるわが里 橋本春生 五年ぶりの帰郷。 年老いた父母。 心も逸るんでしょうね・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)やまずふる雨をすべなみ藤波の盛(さか)りのいろもおとろへにけり 伊藤左千夫 長雨なんですねえ・・・梅雨なんでしょうか・・・・・。 さすがに、藤波の花々も色あせてきているんですねえ・・・・・。

今日の一首

拙歌を一首散る便り届きし頃に我が里の桜の花の満開となる 藤本楠庭

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)ふぢなみの花の諸房(もろふさ)いやながく地(ち)につくばかりなりにけるかも 伊藤左千夫 藤波の花の房はすべからく、地に着くばかりの見事なものだ・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)池水(いけみず)は濁りににごり藤なみの影もうつらず雨ふりしきる 伊藤左千夫 池の水は、降りしきる雨に濁り、藤波の影さえ映らない、残念だ・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)長房(ながふさ)の末(すゑ)にしなれば藤波の花の紫(むらさき)あせにけるかも 伊藤左千夫 藤波の花の長い房となっている先の方の紫の色は、残念ながら、もう褪せているんですねえ・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)けならべて雨ふるなべに亀井戸の藤なみの花散らまく惜しも 伊藤左千夫 満開の藤波の花をご覧になりたかったのでしょうね・・・・・。 何らかのご都合で見に行けないまま、今日の雨の日を迎えてしまった・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)亀井戸の藤も終りと雨の日をからかささしてひとり見に来(こ)し 伊藤左千夫 亀井戸の藤は有名なんでしょうか・・・・・。 藤の花をご覧になりたかったんでしょうね・・・・・。

気ままに気ままな一人言

とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)白き海月にまじりて我の乳房浮く岸を探さむ又も眠りて 中城ふみ子 乳房の切除手術でも受けられたのでしょうか・・・・・。 夢にまで見ておられるのでしょうね・・・・・。