随想の細道

日常の感動を感ずるままに綴っています。よろしければ、ご覧ください。

人生の道しるべ

作歌における先生のお教え その三
感動は、人の生活の明け暮れに、情緒をもって過ごしている間に、次から次と人の心にとまるものなのです。だから、歌を忘れない心で、情緒をたたえて明け暮れを暮らしていれば、歌の素材はどこにでもあることに気が付きましょう。忙しく道を歩いているときに、人も忙しそうに歩いているのだなと気が付いても、ひとり部屋にいるときに、次の間か、離れた部屋で弟妹がぼそぼそと何か遊びの相談をしているのに心がとまっても、あるいはまたそれを契機に子供には子供の世界があるのだという思いになっても、友人と肩を並べて話しながら歩くことの喜びを感じても、それらはみな一通りまとまった心の動きとして取り上げられるに違いありません。要は、それらの事柄を、単にそうした事実としてのみ感じ去ってしまうか、その中に人の情緒をくみ取るかというところにあるのです。---感動は、感覚以上のところにあるのです。感動は情緒における鮮明な印象であるということができましょう。だからその印象の強いものをもってきて、短歌という表現形式に当てはめるとよいわけです。

僕は、まだまだ初心者ですから、これから、ますます勉強していかなければならないと心を新たにしています。ありがとうございました。