2022-01-01から1年間の記事一覧
久びさの荒れに荒れたる一夜明け台風一過の秋晴れの空
夏の行き秋を迎えて並木なすいちょうのじょじょに色づいてゆく
せみしぐれやみて久しき裏山につくつく法師の鳴き声のする
一変し冷たい雨の降りし今日一気に秋の深まりてゆく
薄絹を流したように広がりて青空高く秋の雲浮く
風強く雨も気になる日を過ぎて台風一過に秋風の吹く
蝉の声いつしかとだえ夕闇に裏の山より虫の鳴き声
夕立の予報のとおり降りしあと外気の少し涼しくなりぬ
暑き陽も山の端に落ちベランダも涼しくなりて少しおちつく
炎天下道を覆いし桜木の下にたたずみ蝉しぐれ聞く
蝉の声したる桜の上の空うろこ雲うく青き夏空
蝉の声盛りとなりし並木路のいちょうの陰で一息いれる
雨の音かとも思える蝉しぐれ今日裏山ゆ聞こえ始める
一人また一人と今日もゆくりなく芸能人の訃報耳にす
体調の余りすぐれぬ昼さがり落ち着いていて静かな土曜
道の辺の庭に春の陽及びつつ白とピンクのつつじ花咲く
中庭に春の日差しの差し込みて池の金魚も気持ち良さそう
薄れゆく春の自覚を呼び覚ます久々に聞くうぐいすの声
何鳥か家へたびたび飛び来ては今日の一日良き声に鳴く
み仏に手を合わすとき遠くよりふと聞こえくるうぐいすの声
並木路のいちょうの若葉萌ゆる頃まだ肌寒き春風の吹く
並木路を淡き緑に変えながらいちょうの若葉出揃い始む
花の散り若葉出始む桜には赤みを帯びし萼目立つのみ
あたたかき朝の陽を受けゆくりなく道辺の梅の満開となる
いつまでも寒さ続くもゆくりなく庭の山吹若葉ではじむ
明日の用事を思い早寝すも寝付けぬままに思いの巡る
遠くよりいつも夜中に吠えている犬の声きく湯船にひたり
冷え込みの続くも今日を幾らかは寒さやわらぐ冬の雨降る
寒い日のここしばらくを続きしが今日むりからぬ雪の降りくる
冬らしく身を切るような冷たさに少しなれども雪の舞いくる