随想の細道

日常の感動を感ずるままに綴っています。よろしければ、ご覧ください。

人生の道しるべ

感動したのは何が故であるか(湯浅先生)
桜の花枝が風に揺れていても、ただそれだけでは特別に感動するというまでにはならないに違いありません。桜の花枝が風に揺れているという姿の中のどこかに、自分をして歌を詠みたという感動を起こさせるよさがあった、(あるのに相違ないのです。)だから、それをはっきりさせます。そうすると例えば、桜の花ごと枝が揺れている、桜の木全体、どれもどれも枝が揺れている、なよやかに、重そうに揺れている、揺れ動く枝が交錯して絢爛である、というように、自分の心の動いたいわれがはっきりしてまいります。そうすると感動の主因が明確になってくるし、何から感じたかということも間違いなく掴むことができるし、したがって、描写にそつができるようなこともなくてすみます。